【プロスペクト理論】webマーケティングに使える理論Part1!

2020年10月13日

こんにちは!そーです!

今回扱う理論はプロスペクト理論です。

では早速その理論と使い方を見ていきましょう!

プロスペクト理論って?

プロスペクト理論とは、「得」と「損」に対して、人はどのように感情が変わるのかを示したものです。

この理論のポイントは3つあります。

  1. 参照点
  2. 損失回避の法則
  3. 感情度逓減性

なかなかイメージがつかない言葉ですね…それぞれポイントを掘り下げてみましょう!

参照点って?

下にある図を見てください。

 

縦軸に価値(感情)の大きさ、横軸に得失(どれくらい得をしたか、損をしたかという金額)の大きさを設定したグラフです。

つまり、このグラフはお金の損得の大きさに対して、人はどれほど感情が動くのかを読み解くことができます。

そして、ちょうど縦軸と横軸の交点である原点が参照点になります。

この点において、消費者は「得したなー」や「損したなー」など感じません。同時に感情の変化もない点と言えます。

したがって、参照点を基準にして消費者は価格の変化に関して満足、不満足と感じるのです。言い換えれば、消費者にとっての価値は実際の価格ではないということです。

損失回避の法則って?

損失回避の法則は「人は利得を得るとりも損失を避けたい」ということです。

下の図は先ほどの図に、AとA`という点を付け加えたものです。A`がマイナス100万円、Aが100万円の横軸上にあるとします。

 

 

こうするとAとA`は縦軸を中心に対称な点と言えます。しかし、この2点に対応する曲線のグラフ上の点はどうでししょう?

明らかにA`に対応するグラフ上の点のほうが下へのふり幅が大きいです。

ここから、利得よりも損失の価値変化が大きいことがわかります。だから、同じ価格分の変化でもマイナス(損失)への変化のほうが人は感情の変化が大きいんです。それだけ損失を嫌だなと感じるということです。

したがって、人は損失を避けたいと考えがちになります。このことを保有効果と言います。

感応度逓減性って?

今までのグラフを見てください。横軸が利得でも損失でも、どちらにか極端に振り切れるとグラフの縦への変化が少なくなるのがわかると思います。

これを感応度逓減性と言います。つまり、利得や損失の額が大きくなればなるほど価値の変化が鈍くなるということです。

プロスペクト理論は何に使えるの?

ではプロスペクト理論はどのようにWebマーケティングに使えるのか、具体的に見ていきましょう!

ポイントサービス

多くの通販サイトなどでは購入するごとに金額に応じたポイントがたまります。このポイントのなかには有効期限がついているものがほとんどではないでしょうか?

消費者は「ポイントを失う=損をする」と考え、損失を避けるために再び購入するといった心理になるのです。損失回避の法則を活用した代表的な例と言えますね。

返金キャンペーン

サプリメントや健康食品などで返金保証つきの商品を見ることも多いでしょう。

これは「価格にあわない価値だったな・・・」と損に感じても損失分が返ってくるからいいかと人は思うことからよく活用されています。

損失に敏感だからこそ、それを回避できる手段を提示すれば買う理由になるということなんです。

逆にやってはいけない例

今までの2つはプロスペクト理論を応用したいい例といえるでしょう。

逆にこの理論の観点からみて合理的とは思えないと考えられる例を紹介します。

頻繁な割引セール

頻繁に割引価格で商品を売りすぎると割引後の価格が人々の参照点になってしまうかもしれません。

こうなると定価は損失と受け取られてしまいます

損失回避の法則からも割引セールをやりすぎた後の定価での販売は、消費者の激しい不満を引き起こすと予想できます。

過度な割引

感応度逓減性から、あまりにも割引をしても効果が見合わないと考えられます。

せっかく思い切ってすごいふり幅の値引きをしても、そこまで消費者は喜ばないかもしれません。

また、70%引きと40%引きはほとんど売り上げは変わらないかもしれないのです。

まとめ

本日はwebマーケティングで使える理論シリーズ、第一弾としてプロスペクト理論についてみていきました。

普通、人間が完全に合理的と考えたらたくさん値引きしたらその分、満足だし、買ってくれると考えますよね。

でも、今回見たように人間はあまり合理的な生物ではないんですね…。僕もよくやりますが、衝動買いとかもその一例ですよね。

逆に非合理的な人間だからこそ、個別の事象や個人に目を向けることも大事なのかもしれません!

次回はシリーズ第二弾としてアンカー効果について取り扱っていこうと思います!

それではまた!